問題行動を改善させる面談ガイド②
【保存版】“叱る”を超える面談へ。
成長を引き出す6+1のステップ
面談をする時、「何をどう話せばいいのかわからない」と感じる方は多いと思います。
感情的にならず、でも伝えるべきことは伝えたい。
そんなときに役立つのが、“成長を目的とした”面談の型です。
今回は、教育とかコミュニケーションが苦手な方でも実行できる「6+1ステップ面談」の全体像をご紹介します。
面談前の準備:心・事実・目的を整える
面談を成功させるかどうかは、始まる前に8割が決まっています。(とか言ってみる)
事実を整理する:「何が、いつ、どこで起きたのか?」を感情抜きで書き出します。
影響を明確にする:「この行動がどう業務に影響したか?」を可視化します。
自分の心を整える:「怒っているから話す」のではなく、「支援したいから話す」状態に整えましょう。(ガイド①参照)
面談本番:6+1ステップの進め方
STEP 0:面談の予告と調整
「〇〇について話したいことがあります。私は○日の○時が空いていますが、〇〇さんのご都合はいかがですか?」
→ 相手の時間を尊重することが、信頼関係の第一歩です。
STEP 1:面談の目的を伝える
「今日は、〇〇の件について、確認と相談をさせてください」
STEP 2:事実を伝える
「6月28日の診療で、〇〇さんが飼い主さんに××という発言をしていました」
STEP 3:影響を伝える
「その結果、飼い主さんは困惑されていて、次回の予約を迷っている様子でした」
「飼い主さんは、治療を〇〇さんと続けていけるのか不安だったようです」
STEP 4:相手の意見を聞く
「実際、〇〇さんはあの時はどんな気持ちでしたか?」
「どのような背景でそのような会話に至ったか覚えている範囲で教えてください。」
「このこと(飼い主さんへの言葉や飼い主さんが感じた気持ち)について〇〇さんはどのように感じていますか?」
STEP 5:改善の方向を共有する
「不安をなるべく感じさせないために、次からはこういう伝え方にしてみるのはどうでしょうか?」
「〇〇さんが感じたことを良い診察に繋げるために、コミュニケーションの際にこんなことを心がけてみてください」
STEP 6:合意と再確認
「今出た内容を実践できそうですか?腑に落ちない点はないですか?」
「まずは1週間、試してみて、また振り返りの時間を持ちましょう」
面談のゴールは“変えさせる”ことではない
面談の目的は、「相手を変える」ことではなく、
「より良くなるための“きっかけ”を一緒に探すこと」です。
相手が自分の意志で行動を変えられるよう、
安心して対話できる場を整えるのが、教育者としての役割だと思っています。
「伝える勇気」と「支える姿勢」があれば、面談は誰でもできるものです。
この6+1ステップを、あなた自身の対話の型として、ぜひ使ってみてください。
お読みいただきありがとうございました。